子供のいない夫婦の遺言書
子供のいない夫婦の場合、相続人は妻と、直系尊属(父・母)、直系尊属が死亡していればの兄弟、兄弟が死亡していれば甥姪までですが、遺留分は、直系尊属にはありますが、兄弟にはありません。
この事から、例えば、夫の直系尊属がいなくて、兄弟がいるような場合、妻に全財産を相続させるといった内容の遺言書があれば、夫の全財産を妻が単独で相続することが出来ます。
単独で相続する事が出来る、言葉をかえれば、妻は、兄弟から印鑑を貰うことなく、不動産の名義変更(相続による移転登記)や、郵便局や銀行(金融機関により対応が異なる場合があります)の預貯金の解約を、妻が一人だけで出来るという事です。
更に、遺言公正証書でしたら、被相続人のほか、相続人全員の戸籍や除籍簿謄本を添付して行う、家庭裁判所の検認も不要な訳ですから、極端な話、理屈の上では、死亡してから数日後には、不動産の名義変更なんてことも出来てしまうわけです。
夫からすれば、今は元気なのだから、お金の掛かる遺言書なんてと思われると思いますが、一種の保険に入ったつもりで、遺言公正証書を作成する事を、お勧めします。
公正証書で遺言書を作成する場合、公証人手数料、必要書類取得のための実費、証人2名分の報酬、行政書士報酬などの費用が掛かりますが、事後にかかる手間や費用、金融機関などでの手続きを考えると、やはり公正証書をおすすめします。
また、遺言公正証書は原則として公証人役場内にて作成しますが、遺言者様が高齢であったり、病気等で入院している場合などは、ご自宅・病院・施設等にて作成することも出来ます。
私の事務所では、遺言公正証書を作成する際、依頼者様のご負担が少しでも少なくなるように、遺言公正証書の起案、必要書類の取得、公証人との事前打ち合わせ、証人2名の手配、公証人役場での署名立ち会いなどをしていますので、是非一度、お問い合わせ下さい。
夫婦共同の遺言書
先日、書店の遺言や相続のコーナーで、仲の良さそうな老夫婦が遺言・相続の本を熱心にご覧になっている姿を見かけました。
このご夫婦をみて思い出したのが、「共同遺言の禁止」ってやつです。
なんか、仲の良さそうなご夫婦を見ただけで、何とか何とかの禁止~ってのが浮かんでくる、自分のへそ曲がりにイヤな感じもするのですが、実は過去に一度だけですが、この「共同遺言の禁止」ってのに、ひっかかった事があったからです。
ある日、ある時、自筆証書で書かれた遺言書を拝見させていただいたところ、一枚の紙に夫婦が連名で署名押印されていました。
お話を聞くと、「仲が良かったものですから~」とかのお話で、教科書にでも書かれていそうな典型例です。
民法975条には、「遺言者は、二人以上の者が同一の証書でこれをすることが出来ない」とあり、遺言は、必ず一人が一つの証書でしなければいけない、としていますので、拝見させていただいた遺言書は「無効」であり、この遺言書に基づいた手続きは、出来ませんでした。
夫婦が一生をかけて築きあげた財産をどうするかの最終の意思表示が、遺言書の役目の一つですから、夫婦が一緒に遺言書を書こうとするのも、無理のないことのようにも思います。
なかには、オレが一人で頑張ったんで、女房は関係ないとか思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それはさておきです。
このように、共同で書かれた自筆証書遺言は”無効”ですが、一見共同で書かれているようでも、共同遺言の禁止に当たらない事例もありますので、お一人で悩まず、当事務所やお近くの行政書士、家庭裁判所等にお尋ね下さい。
遺言公正証書作成のサポート
報酬 |
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実費 |
上記の行政書士報酬のほか、公証役場手数料・証人謝礼(1人金1万円)・市町村役場・郵便局・金融機関などに支払う手数料、郵送費、交通費などの諸費用が必要です。
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